前田さんと私の関わりは既に20年近くになります。彼は演奏における体と心の関係性をよくわかっています。そして指揮者としての彼と、またピアニスト同士として、私たちが共演する時にはそれがどのような編成であっても、すぐに互いを理解しあうことができます。
-Albert Lotto-

前田 陽一郎

Yoichiro Maeda

愛知県小牧市出身。名古屋市立菊里高等学校音楽科、東京藝術大学を経て桐朋学園大学院大学演奏研究科修了。在学中よりピアノトリオを中心とした室内楽活動に力を入れるほか、指揮や編曲を手がける。

 2012年大文字国際交流音楽祭にて公式伴奏者を務め、室内楽コンサートに出演。

 第22回日本クラシック音楽コンクール入賞者演奏会、その他コンクール記念演奏会において指揮を務める。

 2008年よりコンチェルトを専門として運営されるサン=オートム室内管弦楽団指揮者。

 これまでにピアノを細田和枝、佐野翠、西川秀人、青柳晋、Albert Lotto、野島稔、若林顕、室内楽を藤原浜雄、岩崎洸、上田晴子、理論を秋山徹也、青島広志、新実徳英、指揮を黒岩英臣の各氏に師事。全日本ピアノ指導者協会正会員。

 19才の時に、「なら国際アカデミー」の音楽祭にて、アルバート・ロト先生と出会った。東京芸大の先生からの、良い音楽祭があるから参加してみては、という勧めにより参加して、ロト先生に話をお聞きしたいと思い、師事した。

 2002年からロト先生に師事。音色の美しさについて評価が高いロト先生に出会う前より、美しい音色が長所であったが、シンギングトーン奏法のロト先生に師事する事により、音色に磨きがかかった。

 ピアノのみならず、指揮者・編曲者としても活躍中。音楽を構成する要素を指揮者視点で正確に分析・把握し、立体的にとらえる力を持つ。2段のピアノ譜から、オーケストラのフルスコア譜の様に、各声部(パート)の構造を分解して理解し、ピアノで音楽を造形する事ができる。音楽をコミュニケーションの手段として使う。

 ニューヨーク・マンハッタンビル大学で開催されたサミット音楽祭に出演。ロト先生に師事しながらベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番を演奏し、協奏曲コンクールで第1位を獲得した。この音楽祭ではロトと2台のピアノで共演し、関純子との共演も果たす。